足の痛み②
その他
2018年5月21日
足の主な関節としては距腿関節と距骨下関節があり、特に距骨下関節においては歩行時に重要になる回内回外の動きを構成しているのでこの関節の動きをチェックします。
☆回外・・・足の親指を上に上げる動作。足はロックがかかり固くなります。
★回内・・・足の小指を上に上げる動作。足はアンロックになり柔らかくなります。
歩行には3つの段階があります。
- ヒールストライク(踵が地面に着いた時)
- フラットフット(足の裏全体で地面と接している時)
- プッシュオフ(つま先で地面を蹴り上げる時)
正常では1と3は回外位でしっかり地面と着地し蹴り上げ、2では回内位で柔らかくなりでこぼこした地面でもショックを吸収できます。これが何かの原因でどちらかで止まった状態だと問題が起きます。
☆回外位で止まった状態だとショックを吸収できないので次の様な障害がでる可能性があります。
- 第5中足骨の骨折(足の甲の小指側に痛みが出ます。別名ジョーンズ骨折とも言います)
- 第4中足骨の骨折
- その他の中足骨の骨折(昔の軍隊の行軍訓練でよく起きたので行軍骨折とも言います)
- 半月板障害
- 腸脛靭帯炎(膝の外側が痛くなります。ランナーズニーとも言われます。比較的男性に多いです。)
- 仙腸関節の動き過ぎ(ショックが腰にまで伝わり痛みがでます。)
★回内で止まった状態だと足がフニャフニャなので次の障害が考えられます。
- シンスプリント(後脛骨筋炎/長拇趾屈筋炎)
- 足底筋膜炎
- 足根管症候群(内くるぶしの後ろに痛みが出ます。バレエなどのつま先立ちする人に多いです。)
- モートン神経種(足裏の中央付近の痛み)
- 鵞足炎(膝の内側に痛みが出ます。)
☆回外位は足の骨の動きが悪い(サブラクゼーション)と起きやすいです。主に踵骨、距骨、立方骨、楔状骨(特に内側・中間楔状骨)。楔状骨は癒合が起きやすい場所なので引っかかりとの鑑別が必要になります。他に癒合の起きやすい場所としては第二・三頸椎があります。
★回内位は捻挫や繰り返しの外力で靭帯が損傷した場合に安定性が失われて起きやすいです。外くるぶしの下の方にある前距腓靭帯、後距腓靭帯、踵腓靭帯。足の甲の小指側にある二分靭帯、踵の内側にの方にある足底踵舟靭帯(スプリング靭帯)などです。