むち打ちによる靭帯の損傷
交通事故治療
2018年4月24日
交通事故によって首を振られた結果、靭帯を痛めてしまうことがあります。この靭帯は頸椎から腰椎までを覆っていて安定性を高めています。腰椎は関節面が縦なのでもともと安定性があるのですが、頸椎は斜めなので動きやすく靭帯による所が大きくなります。損傷しやすい靭帯は次の通りです。
- 前縦靭帯
- 後縦靭帯
- 黄色靭帯
- 棘上靭帯(第一頸椎では項靭帯)
この内、特に1と2が損傷しやすくなります。(黄色靭帯はほかの靭帯に比べ伸びやすいです。)
また靭帯が損傷される程の外力であれば、筋肉も損傷される可能性があります。特に首の前には椎前筋群と呼ばれる細い筋肉や肩甲舌骨筋という筋肉が途中でカーブしている筋肉が損傷を受けやすいです。
通常頸椎は前にカーブしているのですが、損傷により前後のアンバランスが生じたり痛みによる筋の過緊張によりこの構造が失われてストレートネックになる事もあります。また稀に後弯(逆カーブ)する方もいらっしゃいます。(過去にその様な方がいらっしゃいました。)
頭の重さは5㎏くらいあります。通常は首のカーブがあるのでうまく重さを逃がしているのですが、ストレートネックになるとクッションの役目を果たしている椎間板にもろに力がかかり、また椎間関節(椎骨と椎骨の接している所)にも負担がかかり二次的な影響が出ることも考えられます。
当院ではこのような方に対して施術に加えてご自宅でできる簡単なリハビリを指導させて頂きます。セラバンドというチューブを用いて負担の少ないトレーニング(アイソメトリック)を行います。力は入れるのですが、動きはほとんどないため負担が少ないので、首に限らずリハビリの初期にはこの様なメニューを行います。