糖尿病による坐骨神経痛
腰痛・坐骨神経痛
2018年4月20日
糖尿病で坐骨神経痛になることがあります。糖尿病になり高血糖の状態が続くとソルビトールという糖アルコールが神経細胞に蓄積します。そうすると神経線維に異常が生じて坐骨神経痛が起きることがあります。ポイントは両側性に出るという事です。坐骨神経痛の主な原因となる椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症は片方の足に出ることが多いので、両方の脚に坐骨神経痛があった場合は糖尿病によるものも考え、次の様な問診をします。
- 糖尿病の有無
- ヘモグロビンA1Cの値(ご存知であれば)←過去2~3か月間位の血糖値の状態を反映します。
- 親族に糖尿病の方がいないか(遺伝傾向がある為)
- 白内障の有無、あるいは最近もやがかかったような感じがしないか(ソルビトールは水晶体にも蓄積する為)
- 喉が渇きやすい、トイレが近い
糖尿病からの手足のしびれ、感覚のマヒが起こる事を糖尿病性神経障害といい糖尿病による3大合併症の一つです。(あと二つは糖尿病性腎症と糖尿病性網膜症です。)
糖尿病は1型と2型があり、2型がほぼ全部を占めています。2型は40歳以降から増え始め、年齢がとともに罹患者も多くなります。脊柱管狭窄症も加齢による原因が多いため、原因が二つあることも考えられます。問診で糖尿病による坐骨神経痛が疑われた後でも、様々な原因を考えて治療致します。
糖尿病は薬での治療となるため、まだ治療をされていない場合はご希望があれば適切な病院をご紹介します。整形外科的な原因についてはこちらで対応できますので、その方に合わせた治療をご提案します。