雪かきでぎっくり腰が急増中
スポーツ障害腰痛・坐骨神経痛
2022年2月1日
【症例】
60代 男性
雪かきをしていて重くなった雪をすくい上げた際にぎっくり腰になってしまった。
過去にも何度かぎっくり腰の経験があります。
先月から今月にかけての降雪で雪かき中のぎっくり腰が多発しています。
ぎっくりと言ってもその原因はいくつかありますので、今回はその中でもなりやすい「仙腸関節捻挫」について説明します。
【仙腸関節】とは?
背骨と一番下の「仙骨」と腰骨の「腸骨」のつなぎ目で左右にあって腰の下の方にあります。
わずかながらですが可動性があります。
関節の周りには補強する為にたくさんの靱帯がありますが、何かの拍子に靱帯が傷つくと炎症が起きて痛みが出ます。
また患部の周りはプニプニあるいはコロコロとしたものが出来てきます。(これは炎症による液が関節内を充満する為です)
この時ご自分でできる対処法としてはコルセットを巻くことですが、巻き方にコツがあって間違って巻くと逆効果になってしまうこともありますので注意が必要です。
間違い① コルセットの種類が違う
腰のコルセットには2種類あります。
①腰(腰椎)用
②骨盤(仙腸関節)用
今回使用するのは②の骨盤用のコルセットです。
一般的なコルセットよりも細いので、ピンポイントで仙腸関節を固定します。
間違い② まっすぐ巻いてしまっている
骨盤は洗濯ばさみの様な構造をしています。
両方の端をつまむと先端は開きますが、仙腸関節もASISという両方の端にコルセットがかかるとかえって悪化します。
良い例
横から見た図
上から見た図
間違った巻き方
横から見た図
上から見た図
②で骨盤に引っかかると④の様に仙腸関節はかえって開いてしまいます。
これを防ぐ為に斜め下に巻いてマジックテープが下腹部に来るようにします。
間違い③ そけい部に当たって太ももの前がしびれる
間違い②で斜め下に巻く様にすると今度は下に巻きすぎて、そけい部の神経を圧迫してふとももの前がしびれてしまう事があります。
これも間違いです。
特にデスクワーク方は座っているとさらにそけい部で圧迫されるのでご注意ください。