「仙腸関節タイプ」のぎっくり腰
腰痛・坐骨神経痛
2020年11月3日
前回ぎっくり腰が増えていること、それから椎間板タイプのものを説明しましたが、本日の症例でもあった「仙腸関節」タイプのぎっくり腰を取り上げます。
特徴は次の通りです。
・はっきりとした原因があってなりやすい。
→靱帯が損傷して痛むので重いものを持ったりした時など、それなりの力が加わった場合に多いです。
・腰をどの方向に動かしても痛い。
→炎症が起こる為基本的にどの方向に動かしても痛いです。または動かさなくても痛いです。
・座っているよりも立っている方が楽。
→関節の構造がくさび型になっており立っていると体重により関節がかっちりとはまり、不安定性が幾分解消される為です。
・痛む場所がはっきりしていて腰よりもやや下の部分で左右のどちらかに痛みがある。
→関節は左右対であるので痛みは中央よりもやや右や左に現われます。
・痛む部分にコロコロとしたものが触れる。
→炎症が起こると浸出液と呼ばれる液が出ます。これが体表部分にコロコロとしたしこりとして現われます。
・そけい部に痛みがある。
→関節は全面にもありちょうどそけい部の奥にあるため足の付け根に痛みを訴える事があります。
・殿部がこる感じがする。
→関節の不安定性を筋肉がカバーする為、殿部の筋肉がこってきます。
以上が「仙腸関節」タイプの特徴的な症状です。
整形外科の領域では仙腸関節は「不動関節」と呼ばれ動かないものとして扱います。
対してカイロプラクティックでは前後左右に4°の可動性も持つとされ、このわずかな動きが腰へのショックの和らげる緩衝剤としての役割を果たすと考えており重要な場所とされています。
ぎっくり腰と言っても様々な原因があり、原因に合わせた治療が必要になります。